彩り豊かで手軽に食べられるミニトマトは、夏の食卓やお弁当の強い味方。ですが、「買ってきたパックのまま冷蔵庫に入れていたら、すぐにシワシワになってしまった」「底の方が傷んでしまった」というご経験はありませんか?
今回は、私たち農家も実践している、ミニトマトの鮮度を長持ちさせるちょっとしたコツをご紹介します。
なぜすぐ傷むの?最大の原因は「ヘタ」と「湿気」
以前のコラムで「お弁当に入れる際は食中毒を防ぐためにヘタを取る」とお話ししましたが、実は「保存」においてもヘタは大敵です。
ミニトマトのヘタの周りには見えない雑菌が繁殖しやすく、そのままにしておくと傷むスピードが早まってしまいます。また、買ってきたプラスチックパックのまま保存すると、内部に湿気がこもり、カビや割れの原因になってしまうのです。
鮮度をキープ!長持ちさせる3つの簡単ステップ
買ってきたら冷蔵庫に入れる前に、以下の3つのステップを行うだけで、驚くほど長持ちするようになります。
① 優しくヘタを取る
実を傷つけないように、一つずつ丁寧にヘタを取り除きます。
② 洗って、水気をしっかり拭き取る
サッと水洗いをして汚れを落とした後、キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取ります。ここで水分が残っていると傷む原因になるため、優しく、かつ念入りに拭き取るのが最大のポイントです。
③ ペーパーを敷き、ヘタの跡を下にして野菜室へ
清潔な保存容器(タッパーなど)の底にキッチンペーパーを敷きます。そして、ミニトマトの「ヘタが付いていた跡」を下に向けて並べてください。こうすることで、ヘタの跡から水分が抜けてシワシワになるのを防いでくれます。最後に上からもペーパーをふわりと被せ、フタをして野菜室で保存します。
【よくあるお悩み】もしパックの中にカビを見つけたら?
どんなに気をつけていても、水分の多いミニトマトはちょっとした湿気でカビてしまうことがあります。パックの中に1つでもカビを見つけた時、「他のきれいな実も全部捨てるべき?」と悩んでしまいますよね。
私たち農家としても、せっかく育ったトマトを捨てるのは本当に忍びないのですが……ご家族の安全を一番に考えると、「パックごとすべて処分する」のが本当は一番安心なんです。カビの根っこ(菌糸)は、目に見えない形で周りの実にもうつっている可能性が高いからです。
ただ、「離れた場所にあるピカピカの実まで捨てるのは、どうしてももったいない」というお気持ちも痛いほど分かります。もしご家庭で食べる場合は、「絶対に大丈夫なものだけを残す」という厳しい目でチェックをお願いします。
・少しでも怪しいものは捨てる: カビた実はもちろん、隣にあった実や、汁がついてしまった実、皮が少しでもブヨッと柔らかくなっている実は、迷わず処分してください。
・残していいのは「無傷で固い実」だけ: カビから離れた場所にあり、皮がパンッとはっている実だけを救出します。
・しっかり洗って「加熱調理」を: サッと洗うだけでなく、流水で念入りに洗い流してください。生のままではなく、スープや炒め物など火を通すメニューにしていただくとより安心です。
使いきれない時は「冷凍保存」もおすすめ
たくさん買って使いきれない場合は、冷凍してしまうのもおすすめです。上記と同じようにヘタを取って洗い、水気を拭き取ったら、保存袋(ジップロックなど)に入れて冷凍庫へ。
冷凍すると細胞が壊れるため、加熱した際にトマトの旨味成分が溶け出しやすくなります。解凍せずにそのままスープやトマトソース、炒め物にポンと入れるだけで、奥深い味わいになりますよ。
【おまけ】「長持ち」ではなく「甘さ」を引き出したい時は?
今回は「傷ませずに長持ちさせる方法(冷蔵・冷凍)」を中心にお伝えしましたが、もし買ってきたミニトマトがまだ少し青かったり、「もっと甘くしてから食べたい!」という場合は、あえて冷蔵庫に入れず「常温で追熟させる」というテクニックもあります。
目的によって保存方法を変えるのも、トマトを美味しく楽しむ秘訣です。追熟の方法については、過去のコラムで解説していますので、ぜひこちらも合わせて読んでみてくださいね。


